食べ歩きは旅行の楽しみのメインとも言えるものですが、その点では鹿児島は最高のスポットです。たくさんの名産があり、特に他とはちょっと違うまさに鹿児島独特というものが多いので、ここまで来たという感じが楽しめるのがうれしいところです。
一つの地元料理というよりも料理全体に言えることですが、地域独特の味付けの違いが特に鹿児島では大きいように感じます。ほとんどの料理で砂糖もしくは甘みを与える調味料が使われていて、甘さが際立つということです。刺身などに付ける醤油も甘みがあって、関東で食べるものとはかなり違った感覚があります。煮物の味付けも甘めでこってりとしている印象が強いと言えるでしょう。初めて鹿児島に来てこの甘い味付けを試した時は、なんだか飽きやすいような気がしてイマイチと思いましたが、次第に病み付きになってきてこの甘さが満足感を与えるようになってきました。特に豚肉などのこってりとした食材にはこの甘さが合うようで、ついつい食べ過ぎてしまいます。
鹿児島にはたくさんの名物料理がありますが、個人的には豚肉と海鮮、焼酎がおすすめです。豚肉は言わずと知れた薩摩黒豚が代表的ですが、とろっとした食感が贅沢な気分にさせてくれる角煮や豚しゃぶが個人的に気に入っています。豚しゃぶのオススメのお店は「あぢもり」です。特にしゃぶしゃぶは豚の脂身の甘さが際立ちますし、さわやかな肉の香りが口の中に広がるので感動モノです。
photo:あぢもりの公式サイトより
そして、海鮮ではきびなごが最高です。きびなごは本当に新鮮な状態でないと生で食べられないのですが、鹿児島ならいろいろなところで刺身でいただけます。オススメのお店は「天文館 吾愛人」です。ちょっと読みづらい名前ですが、「わかな」と読みます。こちらのお店は豚しゃぶもいただけますが、独特の甘い味付けの酢味噌がプリプリのきびなごの身とよく合い、一度食べたら忘れられません。
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また、鹿児島独特の酒ずしもおすすめです。ご飯に酒をまぶして発酵させたなれ寿司の一種で、独特のプーンと漂う香りが食欲をそそります。こうした料理はすべて鹿児島の芋焼酎にぴったりで、毎回のご飯で欠かせないお供となります。
photo:霧島酒造株式会社の公式サイトより
鹿児島はあまり大きな飲食店チェーンがないので、個人のお店が多いというのもうれしいところです。ガイドブックに載っているような有名店もいいですが、地元の人が通う小さなお店も捨てがたいものがあります。それで、僕は鹿児島好きな人が作っているサイトなど、たとえば「鹿児島おいしいものめぐり」などを見てチェックしています。いろいろな情報があると選択肢が増えて、自分では考えないようなチョイスをすることもできるので楽しく食べ歩きができます。また、「鹿児島市観光サイト よかとこかごんまナビ」では、郷土料理や地酒の店をピックアップしてくれており、こちらのサイトも見てみる価値がありますよ。